誠実な人間であろう

この話は、マーケティングやセールスとは直接関係がないと思うかもしれません。

ものを売るためには行動心理学や購買心理学を学び、人の心を掴み揺さぶるキャッチコピーを考えれば売れるに違いない。あなたもそう考えているかもしれません。だから、「誠実な人間になろう」とかそんな精神論はやめて早くスキルやテクニックを学びたいと思うかもしれません。

ですが、いくら小手先のテクニックを学び上手いセールストークやコピーライティングスキルを使ってものを売り込もうとしたところで、その売り手が嘘つきやホラ吹きだったり大風呂敷を広げる人間であれば、お客様はあっさりと見抜いてしまうと思うのです。

僕自身も家電量販店や携帯ショップ、不動産屋に行った際に、セールスを仕掛けてくる営業マンの対応に不快感を覚えたことが何度もあります。言ってることは上手いんだけど、この人はなんか信用できないな。胡散臭いなと思ったことがあります。それは話している言葉の内容が云々ではなく、見た目や雰囲気、態度から伝わってくる何かがあります。あなたにもそんな経験が少なからずあるはずです。普段どのように生きているかということはその人の雰囲気に出てしまうものだと思うのです。

人間には直感とも呼ばれる第六感なるものが備わっていると思っていて、いくら口先だけで上手いことを言っていてもお客はそのセールスマンの誠実性を嗅ぎ取ってしまうのです。

普段から他人を騙したり嘘をつくことはないにしてもあなたは普段から約束を守っていますか?やると言ったことをきちんとやり約束を果たせているでしょうか。また、出来ないことを出来ると言ったり、自分を必要以上に大きく見せようとしたりしていないでしょうか。

自分は愛情に溢れたした人間だと言いながら影で人の悪口を言っていたり、仲間は家族だと言いながらその仲間に対して罵声を浴びせたりイジメとも言えるような行いをし、本当の家族には絶対にやらないようなことをする人間達を僕は知っていて困惑したことがあります。本当に愛に溢れた人間は自分のことを愛情深いなどと言わないし、仲間を家族のように思っているのならお前は俺の家族だなんてことは言わずに行動で示します。

そのほかにも体を鍛えると言って一向に鍛えない人。SNSでは金持ちそうな持ち物やライフスタイルを見せているのに実際の家系は火の車だという人。自分は紳士だと言いながら全然紳士的な行動をとっていない人。こんな人達を僕はたくさん見聞きしてきました。

要は「言行不一致」なんです。このような「言行不一致」な人間がいくら崇高なことや理想を述べていてもやがて人はその人間が本物ではないことを見抜きます。

今の時代はSNSやインターネットで自分を自由に表現しやすくなったぶん、自分を実際以上に良く見せようとする人間も増えたと思います。あなたもこれらのプラットフォームを用いて情報を発信したり、また他人の情報にふれることがあるかと思いますが、そうなるとあなたも見破り見破られる側になるのです。

あなたの商品やサービスをセールスする前に自分自身のことをよく振り返ってみましょう。普段から自分は約束を守っているか、発言と思考と行動は一致しているか、自分の発言や行動に嘘偽りはないか今一度見直してみましょう。